6月に蒼井優さんとの結婚報道で話題に上がっていた南海キャンディーズの山ちゃん(山里亮太)
彼の著書、『天才はあきらめた』を読みました!
内容は彼の自伝なんだけど
自分より先に成功していく同期や後輩達、それに対する自分の嫉妬、それをパワーに変えるストイックさ、普通であれば書くのを躊躇われるほどのコンプレックスの塊である彼の醜い部分など、非常に人間臭い文章で綴っていて久々にぶっ刺さりした。
キレイな成功体験というよりはお笑いという舞台で戦う中で
どんな事を考えどんな事をやったのか?
をカッコ悪い事も含めて赤裸々に書いている。
結構エグいこともしてるので読者によっては嫌悪感を抱きかねない話しもあると思うw
天才と比べて劣る自分
天才になりたいけど天才ではない自分
そんな山ちゃんの這い上がってきたストーリー。
世界と比較して消耗しちゃう人が何かを成したいのなら
消耗する自分をちゃんと認めた上で行動を起こす
が良いんじゃないかなと感じたので以下思ったことなどです
・キレイな成功体験じゃなくて泥臭いやつが読みたい
・他人と比較してネガティブになる
・山ちゃんに何かセンスを感じる
こんな方へ特におすすめ!
モテたい!で良い。が良い。
自分は何者かになる 。そんな 、ぼんやりだけど甘い夢のような特別な何かを容易に見つけられて 、何者かにたどり着くため必要な労力を呼吸するようにできる人 、それが天才なんだと思う 。でも 、昔から僕はハッキリわかっていた 。 「自分はそうじゃない 」 。
※天才は諦めた より 引用
人間だれしもこうなりたいとかあ〜なりたいとか漠然と思っているもの。
山ちゃんの場合は漠然と『何者かになりたい』だった。
というシンプルな感情。生物学的には最高の答えだと思います。雄の鏡です。
そしてモテたいがためにお笑いの道を進んでいき、その最中、同じ芸人や業界の人間に酷いことを言われたというのがいたるところに出てくる。
(それをノートに書いて絶対に復習するという話もw)
モテたい、お金がほしい、見返してやりたい。
原動力はなんであれそれがしっかりある人は強い。
今年最も話題となっているベストセラー『メモの魔力』で有名な前田裕二氏も以外にもコンプレックスが原動力となっている部分がある。
『才能や環境ではなく、後天的な努力がちゃんと評価される世の中にしたい』という彼の志の奥には、小学生の時に絶対に勉強で勝てなかった女の子に対する劣等感が今でもあるそう。
地域でも頭の良い子が通うとされている塾に通う彼女に対して家庭の事情で塾に通えなかった彼が抱いた劣等感。
子供の力では抗いようのない部分に強い感情を抱き、それが今でも出てきたりするそうで
、それを倒すためにメモを取り続けてるとのこと。
※詳しくはメモの魔力を読んでみてください。
原動力はなんであれ、欲望が人を突き動かす力は強く、それがある人は人間らしく魅力的だ。
欲望をむき出しにすることは人として醜いように思われる社会の空気みたいのがなんとなくあるように思われる。
自分も以前はそう思っていた。
けど、それはただの同調圧力なんじゃねーかなと思っていて最近は全くの逆。
欲望がない人間に対して本当にそれで良いのか?とすごく疑問を抱くようになってきている。
気を使ってるのかもしれないけど、モテたいならモテたい!って言う奴のほうが気持ちは良い。
劣等感を抱くありのままの自分を受けいれ、その上で行動をする
天才はあきらめた 。だけどその瞬間 、醜い感情は一気に自分の味方になった 。その感情を燃料に変換させるワザを使うことで 、努力というしんどい行動が簡単にできるようになったから 。これまで壁にたくさんぶつかってきたけれど 、後々考えると 、それらは全て努力によって自分の劣等感を拭い去らせてくれる最高の存在だった 。※天才は諦めた より 引用
世の中上には上がいる。
自分が大変だと思って頑張ってるような事も呼吸をするようにこなしていく人間というのがいる。
目の前に人参をぶら下げた馬は人参を求めて走るけど彼らにはそれが必要ない。
行先が目的だから。
そんな人達と自分を比較して自分の悪い所や他人の優れている所に目がいってネガティブに陥る。
それが一般的な自己肯定感の低いタイプ。
山ちゃんの場合はそのネガティブ(嫉妬や妬み、他人からの中傷)や自分のコンプレックスをきちんと原動力にしようと動いてる。
普通ネガティブ入るとそのまま落ちると思うんだけど、彼の中には常に目標を見据えてる第三者的な自分がいて地の底から彼を引き上げてノートに向かわせてる。
ここが普通の人と彼が違うなと感じる所。
んじゃ、この第三者的な自分はどこで作られたのか?
おそらく普段からお笑いのネタや思ったこと、閻魔帳としても使っているこのノートじゃないかと思う。
意識高い系のベストセラー本には必ずと言っていい程
目標を紙に書いて毎日見返す
というような内容が書かれている。
これを実践して習慣化すると無意識に自分の中に目標が定着してそれに関連した情報を集めるように脳が動くようになる(RASっていうやつ)
日々自分の言葉や考えをノートを通じて向き合うことで自然と目標や考えてる言葉が定着。
意識するのではなく無意識の領域に刷り込まれてる。
またノートに思いを書くことで
そこにありのままの自分が書き表される。
自分の言葉を自分で見つめなおす事で客観視できる。
それを繰り返すことでそう考えることが無意識、要は当たり前の事として定着して彼を努力させ続けたのだと思う。
モテたいという人参を求めて。
母親が偉大すぎる
この本の読んで学んだのは上に書いたことなんだけど、個人的に強烈だったのが
山里母。
なんていうか最強。
アメリカの映画で息子が悩み事を打ち明けると全部ポジティブで返してくるおばあちゃんみたいな感じ。全肯定。
この方が居たから今の山ちゃんがいるのだなと。
母ちゃんは 、信じられないところから褒め言葉を持ってくる 。学校でも 、僕がめちゃくちゃ怒られているところを見て 「反省してる感じ出すのうまいねぇ 」という褒め言葉で引き取っていってくれたときもあった 。※天才は諦めた より 引用
山ちゃんがどんな失敗しようがすべてプラスで『すごいねぇ』とか『偉いねぇ』とかつけて返してくれる。偉大。
最近、人間が成長する上で幼少期や小学生くらいの思考習慣ってすげぇ大事なんじゃないかなと思っている。
言葉や物事が分かるようになった時期から子どもは色んな反応を示し、その反応の仕方、考え方はやがて習慣になっていく。
そして自分に起きた事象に対してそれをどう捉えるかで人生は変わる。
この時期にどんな失敗してもポジティブに返してくれる母が居たのは最高の環境だったと思う。
子供は失敗を知らないから世界のすべてに興味がある。
興味をもった対象は親が応援したり支えてあげることで伸びるかもしれないし伸びないかもしれない。どちらにせよ貴重な経験にはなる。
頑張った結果やどうしようもない失敗を咎めたりする必要はなくて、肯定してどんどん挑戦させるべきじゃないかなと。
山里少年が一般的に見て失敗したことを母親が肯定して返すことは、本来であればマイナスな感情を生み出すところをプラスの感情が包んでくれる。
山ちゃんがネガティブな感情やコンプレックスを抱きつつも自分を信じて行動出来たのは、幼少期にポジティブに支えてくれた母が居たから。
そういう思考に自分でも気づかないうちになっていたように思える。
締め
世界のどこかで誰かが活躍したり賞賛されたら数秒後には世界に広まってる今の時代。
良い時代とも言えるけど
自分より優れた人間を見ると劣等感を感じる自尊心の低い人間は他人と比較してどんどん自分を傷つける。
自尊心の低い人間はそんな楽観的に世界も自分も見れないのだ。
『もう大丈夫』みたいな暖かそうな帯が付いてる本には良くこうある
『他人と比較しない』
簡単に言うけど既にしてしまっている人間からしたらそれは難しい
そしてこんなに情報が多い世の中、比較しないなんて無理だ
自分も才能があるタイプではないし、すべて努力と運でカバーしてきたと思ってる。
今仕事としているダンスの技術も最初は仲間に嘲笑されたりしていた時もあるし、周りの上手い奴らに嫉妬する事は日常茶飯事だった。今でも全然ある。上手くなりてぇ。
でもそれで折れたらそいつらの思い通りだし、自分の行きたいところへは行けない。
だったら自分の良い所悪い所、改めて見つめ直して素直に受け止める
良い所は肯定して伸ばす
悪い所は隠さずに認める
その上で行動起こす
山ちゃんの場合、悪い所に関しては完全に認めないで全部相方にぶつけてたケド(笑)
そんな過去も包み隠さずに表に出せるってのは広い意味でまた悪い所を認めてるってだろうなと
というワケで
世界と比較して消耗しちゃう人が何かを成したいなら、こうゆうマインドが良いんじゃないかなというのが消耗しちゃう僕なりの結論。
そんな感じで
世界と比べて消耗しちゃう人達へ【天才はあきらめた】南海キャンディーズ山里亮太
でした!