結構前ですが
2016年の6月末〜10日間ほど、1人でアメリカのニューヨークに行きました。
あのね、意識高すぎて椅子とかおいてないの。不要なリスクはとらない、コーヒーのみ捌いていくスタイル。さすがウォールストリート。意識高ぇ。 pic.twitter.com/CPKh8KYWnz
— 48/しば🇨🇳🇹🇭ダンス×ブログ (@48illskill) July 6, 2016
長女が生まれた年で大変だったのですが、自分が携わっているカルチャー発祥の地に行ってみたいという思いがあり、
奥さんも「行ってきちゃいなよ!」と背中を押してくれてお言葉に甘えさせてもらいました(お土産でビーフジャーキー買っていったらブチ切れられたのも人生の良い教訓なりました)
初めてのアメリカだったので色々衝撃的なことはあったのですが
今回はダンスレッスンというものにフォーカスして自分が思った事を掘り返してみます。
※この年の年末にシドニーで携帯なくしたため上の写真以外は拾い物(フリー素材)です、ご了承ください
もくじ
ニューヨークで毎日ダンスレッスンを受けて思ったこと
まず、当時の僕の状況としては
・ダンス歴12年、教え6年
・普段はスタジオ&ダンスの仕事で上海在住
・ストリート出身でスタジオで自分が習った経験は数えるほど
・オーストラリアに1年いたため英語は日常会話はいける(と思ってる)
という感じでブルックリンに地元のダンス繋がりの友人がいたため、彼の家に泊まらせて貰う形で滞在することになりました。
本場のニューヨークに触れる
っていうのが一番の目的ではあったのですが、平行してダンスのレッスンをたくさん受けて色々吸収したい!という思いがあり、1日に3.4本毎日受けてました。
HIPHOP、URBAN、LOCK、HOUSE、LiteFeet、Breakin(Toprock)を
PriとEXPGで受講。
探した結果、受けたいなと思う先生がそこの2つしかなかったのでBDCは行ってないです。
特定の先生のクラスに何度も通ったりもしましたが、大体20名くらいの方のレッスンを受けてます。
その上で思ったことを綴っていきます!
ストレッチ、アイソレしない
日本でレッスン受けてる人は意外に思うかもしれませんがほぼストレッチしません!
日本人の先生のレッスンを受けた時はやってましたが、記憶が確かなら他はゼロだったような・・・
とにかくそのくらいストレッチ、アイソレの印象はない
なんなら開幕直後サイファー(輪になってフリースタイルを踊る)のレッスンもありましたw(Litefeet)
レッスンの流れ的に
リズムトレーニング→ステップ練習 or 振付
のところが多く、URBANやHIPHOPは最初から振り入れして後半踊り込みってところもありました。
ちなみにアイソレの練習をレッスンにいれてたのは僕の受けたクラスだとHIPHOPの先生1人だけ。
それもよくあるルーティーン形式のアイソレでは無く、それを使ってどう踊るか?みたいな教え方。
その人は振付を教えるというよりはダンスの本質を教えてくれるタイプの先生で、アイソレを使った音楽へのアプローチやこの音を意識してフリースタイルを踊ろうみたいなことをやってくれる先生で、とても勉強になったので彼女のプライベートクラスにも通ってました。
脱線しましたが
日本や日本のダンスシーンの影響を強く受けている中国では
アップ→アイソレ→ストレッチ→リズムトレーニング→ルーティーン
みたいな形式のレッスンが主流なんですが、アメリカでは全く違ったのでビックリしました
ストレッチしなくて大丈夫なの?
いきなり100%で動くとかじゃない限りは問題ないです。
ていうのもそもそも運動前のストレッチ(静的)は必要ないというかパフォーマンスを下げる、という事実が明らかになってます
運動前に必要なのはどちらかと言えば①身体を暖めること②動的ストレッチの2つ。
始めのリズムトレーニングやステップの練習がそれの代わりになっている&スポーツと違って外部要因(ボールや競争相手)がないため、自分の身体能力以上の事を発揮しようとする機会が少ないのも怪我しづらいポイントだと思います(ブレイクや激しいフロアが入るものはちょっと別)
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それとこれは先生やジャンルにもよりますが
初っ端サイファーするってのはダンスの技術を教える事と安全面からいうとNGかもしれないですが(アップ無しで無茶する奴が現れたらマズイ)
とりあえずみんな好きに踊って気分を盛り上げようぜ!
っていうストリートなノリをレッスンに持ってくるってのは全然ありだと思います
それも含めてダンスのカルチャーだし、そもそもそこに触れてない人が来るのがダンススタジオというものなのでめちゃ良いクラスだなと思います
このレッスンをやっていたのはChry Baby CozieというLite Feetのパイオニアの1人なんですが、実際すんごい人気レッスンで僕もLite Feet好きになりました!
余談ですが僕は軽めの静的ストレッチと動的を組み合わせたようなものをレッスンでやっていて、振付メインの時は無しの場合もあります。
生徒さん的にもダンス習いに来ててあんまストレッチ長いクラスは嫌なハズなので少なめ
とにかく身体を温めて、関節がスムーズに動く状態に身体がもっていければ良いので、
踊る前にガッツリとストレッチするのは必須ではないと思います
※準備運動についてはこちらの記事でも触れてます
未熟な先生も当然いる
これはどこでもそうかも知れませんが、
大手のスタジオでも悪い意味で適当な先生もいました。
ダンスのインストラクターって
ダンスが上手ければおk
なところが結構あるのでダンスが多少上手ければ人間的にダメでも先生になれます。
声が小さかったり、時間にルーズだったり、レッスンの内容が生徒と噛み合わなかったり
今まで人のレッスンを受ける機会がそこまで無かったのでこういう先生は良くない。っていうのを客観的に見ることができたのはプラスでしたが、ニューヨークだからといって全員すごいワケではないなと実感。
カウント数えない
これは人によるんだけどカウント数えない先生も結構います。
「ブン!ブン!カッ!ブゥーン!ダララララ!」
みたいな
ダンスによっては分かりやすいからカウントで伝えることも多いけど
本来こっちのほうがリズムをちゃんと表現する良い意味では良いと思います。
あとはカウントもこういう擬音も使わず黙々とステップを踏み続けるフィーリング系もいて、今までそういうの受けた事なかったけどこういうのも有りだなと思いました(キツかったけどw)
テンションがハンパではない
ぶっ飛んでる時のテンションがまさしくアメリカのそれ
これも先生によりますが、ローテンションで淡々とやる先生もいればエネルギー全開の先生もいらっしゃいます。
いきなりサークル作って
「トーンワップ!トーントーンワップ!トントトトントトントトーンワップ!!」
って手拍子しながら掛け声かけて踊ったり
「インパクト重視(リズムを強く表現するみたいなニュアンス)で踊るぞ!」と言われて踊ってたら
何故か「私について来い!」みたいになっていつの間に輪になって駆け足で踊ってたり(俯瞰で見たかったw)
あとひたすら同じこと練習してるのを一人ひとり見に来てくれて
「いいぞー!!その調子だーー!!」みたいのをゼロ距離で言われる
ビリーズブートキャンプみたいなのとか
レッスンってある種のエンターテイメントなんだなと思わせてくれたのは瞬間でした
本場といえどトレンドには逆らえない
HIPHOPカルチャーはアメリカのニューヨーク、ブロンクスで生まれています。
渡米前の僕のイメージではダンススタジオで80〜90年代のHIPHOPダンスやオールドスクールのクラスがたくさんあると思っていましたが、実際は全然違いました。
オールドスクールはもちろんあったんですが、数は少なく、
HIPHOPに関しては最近の曲に合わせた振付がメインの所がほとんど。
僕を泊めてくれた友人はガチのミドル系HIPHIP出身なんですが、その彼に聞いても
「NYのHIPHOPは今LiteFeet」という状態。彼自身はHOUSEを習ったりしていました。
ブルックリンの町中でBiggieなどの黄金期のHIPHOPが流れてることはよくあったのですが、ダンススタジオはメインストリーム。
やはり本場といえどトレンドを無視した商売というのは出来ないものなんだなと実感。
僕がプライベートまで通ってた女性ダンサーよりも
クリス・ブラウンのバックダンスやってました!っていう振付系の先生のほうが何倍も人気があるという事実
(レッスンの人数でいうとは女性ダンサーは10人、CBのバックは50人とか)
ザッツ資本主義
もちろん振付の方はそれはそれで良かったんですが僕が求めてるものとは全然違った。
ヘンリー・リンクやブライアン・グリーンのようなダンサーがゴロゴロいると思っていた想像はただの妄想のに終わりました。
(どこかにいたとは思うけど)
もちろんカルチャーがなくなってるワケではなく、友人に教えてもらってハーレムのブロック・パーティに行ったりもしてるんですが、僕みたいな外人がそこに行くのは情報集めが中々大変です。DJ Tony Touchはフォロー必須。
もしアメリカに行って大手のスタジオだけ通った場合、それこそ日本でスタジオ通ってるのとそこまで変わらない体験になるだろうと思うので、ストリート色の強いレッスンが受けたい人はプライベートクラスを探したり、もっとローカルなスタジオを探す事をオススメします。
まとめ
・ストレッチやアイソレをしないのが普通
・NYでも未熟な先生はいる
・カウント数えないことも多い
・ぶっ飛んでる時のテンションがアメリカ
・本場といえど流行には勝てない
今回はアメリカに行ってレッスンを受けた時の感想を振り返って書いてみました!
僕がこの経験で得た一番は
自分が正しいと思うことをする
ということ。
日本はそれまでの慣習などを重んじる傾向が非常に強いですが、アメリカの人たちは本人の思ったやり方でレッスンを行っているなと肌で感じました(良くも悪くも)
意識高い系な話になりますが、既存のやり方や決まりごとになっているものと一度向き合ってみて、
なぜそれをやっているのか?
というのを改めて明確にするのも良いと思います。
今回の記事は僕が実際に体験して感じたことなので他の方とはまた違う意見があるとは思いますが、なにかの参考になれば幸いです。
以上、ニューヨークで毎日ダンスレッスン受けて思ったこと でしたっ!