鰻屋の選曲が斜め上過ぎて客が鎮座DOPENESSになった話

鰻屋の選曲が斜め上過ぎて客が鎮座DOPENESSになった話

先日フライト前日にパスポートを無くすという海外生活の禁忌の一つを犯し、

疑似的な単身赴任生活を強いられる事となりました48です。

 

 

 

基本的に人と交わるよりはダンスやゲーム、書籍、インターネッツ等に興じることに幸せを感じるタイプだと自負していたのですが、いざ居なくなってみるとこれがすんごく寂しい。

 

 

 

 

 

良く偉そうな人があたかもこれぞ人間の心理だと言わんばかりの面持ちで放つ

 

 

 

 

『人間は大事な物を失った時、その存在の重要性に初めて気づく』

 

 

 

 

という台詞があるがこれが本当に的を得ている。偉そうなだけはある。

 

 

 

 

 

数年前のアメトークを繰り返し見ることにより、レギュラー西川君の気絶ネタやですよ。の『あ〜いとぅいまてぇ〜ん!』などの少し古めのギャグを語学そっちのけで体得していく我が愛しの3歳娘

 

家に帰るなり微笑みの国タイはバンコクにある寺院ワット・ポーに絢爛と鎮座する寝仏像の如くソファに横たわり後ろから睨みを利かす我が愛しの鎮座DOPENESS妻

 

 

 

二人で大変だろうなとは思いつつも何もできないため空港で見送り、家に残るはネコ二匹。

家にいるときは私との距離を常に半径1メートル以内の保ちつつ(今も膝上にいる)、時折高所への跳躍を失敗しては派手に物をひっくり返す白猫レペゼン上海ストリート。

普段は寝ているだけだが食料がないとなるとご主人様にも平気で牙を向く反逆者akaブリティッシュショートヘアー。

 

そんな癖のあるキャッツたちと30代男性の暮らしが4日目を迎えた辺りだろうか。

 

ふと、ある衝動に駆られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オレウナギタベタイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上海ではなぜか

 

日本料理といえばうなぎ!日本人うなぎ好きアル〜!

という謎のレッテルが貼られており何処の日本料理店でもうな重などが置いているイメージ。

 

 

 

 

が、しかし私が食べたいのは

 

つか日本人うなぎ好きだし焼いてタレつければワンチャンあるくね?』

『え〜でも毎回焼いてたら超だるくない?』

『最初に焼いといてぇ、冷凍してチンすれば良いんだよ〜!』

『ゆみちん、あったまいい!!日系飲食まぢ超楽勝!卍

 

というJK思いつきレベルの安易な思想で提供されているレベルのうなぎではない。

 

 

うなぎ一筋50年。雨の日も風の日もうなぎの事だけを考え、仕入れ値が上がろうとも屈することなくうなぎに命を捧げてきた漢のうな重である。

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして50年かどうかさだかではないが私はうなぎ料理専門店へと向かった。

 

 

 

 

一人で鰻屋に入るというのは人生ではじめての事かもしれない。

私は少し立て付けの悪いドアを開けた。

 

 

 

 

すると受付にはスマホに熱中する女性が一人。

お客さんは紛うことなきゼロである。

 

 

おそるおそる『你好』と声をかけると

 

 

 

 

 

ビクッ!!!

 

 

 

っとなる受付女性。

 

 

その挙動から察するに明らかに業務に関連する事ではなく

Wechat、タオバオ、Tiktokのどれかを漫然と閲覧していたに違いない。

 

むしろ受付という一番最初にお客様にエンカウントするポジションに陣を取り、業務中であるにも関わらず全力でサボっていた彼女の姿勢には敬意を表したい。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな彼女にカウンターへ案内されると料理人が二人、下からニョキっと現れた。

 

手にはもちろんスマホ。しかも横持ち。そしてなぜか客である私にガンをくれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

いらっしゃいませイカ野郎!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というフレーズでお馴染みの某海賊漫画に出てくる海上レストラン風な接客スタイルかと一瞬勘ぐったが、私の卓越した洞察力、長年の中国経験、そしてスマホの持ち方と二人の距離感から察するに

こいつらは十中八九、荒野行動(ゲーム)をやっていた。

そして恐らくオンライン対戦中の所を突然の来客により中断され、内心

せっかく良い所だったのにドン勝ち逃したじゃねぇかこのイカ野郎が。とか思ってるに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

ガラガラの店内と圧倒的にサボる受付、そしてゲームの中断を余儀なくされてちょっとおこになっているであろう二人の料理人が提供してくれるうな重とは一体どんな味なのだろうか。

不安な気持ちが一気に押し寄せて来たためここは予定を変更してひつまぶしを頼むことに。

最悪、出汁がどうにかしてくれるだろう。そんな心境である。

 

 

注文を終え、アサヒの中ジョッキで喉を潤しtwitterをチェックしているとふとBGMが耳に入ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『すこ〜しも寒くないわ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

アナ雪!?

 

 

 

 

 

 

 

 

アナ雪なの!?

ちょっと待ってマジで今アナ雪はキツイ。しかもレリゴーじゃないやつだしなにこれ!?

 

 

 

想像して頂きたい。

 

 

和風の小料理屋的内装の店内、親の仇を取るかのようにサボる受付、そしてゲームの中断を余儀なくされ、先程のゲーム内の激闘をあーでもないこーでもないと反芻し眼の前の鰻に対し注意力散漫になっているであろう二人の料理人、カウンターに腰をかけるのは30代銀髪の男性。

ガラガラで静まり返った店内に囁くように流れるBGMはアナ雪である。

 

 

誰か頼むからツッコんでえええぇーー!!!!

 

すごいよこの状況!!

 

 

Twitterでこの異常な事態に関してつぶやくも誰も突っ込んではくれない。

 

ちょwwwwおまwwww

とか

それはヤバイね笑

 

 

くらいあってもいいハズ。

 

 

しかしよくよく考えると私のフォロワーは100人前後を右往左往しているため当たり前である。

気を取り直しリアルな繋がりの多いFBやインスタに投稿しようとしているうちにお待ちかねのうなぎが運ばれてきた。

 

まさかのアナ雪劇中歌の登場に本来の目的を忘れそうになったがようやくうなぎのおでましだ。

そう、私はうなぎを食べに来たのである。

 

 

 

 

半分くらい食べ終えて、そろそろ出し汁でもかけちゃおうかな☆?と一人グフグフしていた所

アナ雪のBGMが終わりを告げ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それ』は現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ポケモン!!ゲットだぜ!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てんてんてろれろり〜!!てんてんてんてんてんてんててん!!

てんてんてろれろり〜!!てんてんてんてんっちゃっちゃ!!

たとえ火の中水の中草の中森の中!!!

 

 

 

 

 

 

 

ふぁあああああぁぁぁぁーーーーwwwwwwwwwwwwww

誰かツッコんでくれーーーーーー!!!!!!!!!!

 

 

出し汁をかける手を止め、再びtwitterでツイートをするも全く反応はない。当然である。なにしろ私のTwitterは100人しk以下略

 

 

 

そんなことより自分の気持ちに整理がつかない。

 

例えるならプーさんのハニーハントに一人で乗っている時にデスメタルを爆音で流されているような気分だ。

 

アップテンポでリズミカルにリリックを放ってくる。BPM110はあるだろう。

 

 

 

どうしたらいいんだおれは。

 

 

 

静まり返った店内に確かな存在感を放つ『目指せポケモンマスター!』

放映中に子どもたちが倒れるという一大事件を起こしたアニメ版ポケモンの初代テーマであり

30代の私としてはかなり懐かしい楽曲であることに相違ないが、うなぎ屋で30代男性をこのテンションにもっていく意図がさっぱり読めない。TPOのてぃの字もない。

 

怠惰の化身と化した受付の彼女に曲の変更を申し出るか?

いや、ワンチャン彼女は曲の変更のやり方を知らない可能性がある。てゆーか多分知らない。

 

もう、受け入れる。受け入れるしかないんだおれは。

 

 

 

待てよ。

 

 

 

待ってたのかもしれない。極限状態のこの空間でこのシチュエーションを。

 

 

 

 

 

ち・・・んざ・・・・どーぷねす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待ってましたって感じのシチュエーションマライヤの様に高ぶるエモーション!

 

 

 

 

 

 

あっ、うなぎは美味しかったです。また来たいと思います。

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